Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

福井総裁は本当に村上ファンドのアドバイザリーボードを辞めたのか?

6/13の記事ではbewaadさんからの指摘と日経の記事を根拠に、福井総裁は日銀総裁就任時に村上ファンドのアドバイザリーボードメンバーを辞めたと書きましたが、その後、「木走日記」さん(id:kibashiriさん)が書かれたエントリを読むと、必ずしもそうとは言い切れないのではないかという疑念が出てきます。


日銀総裁にはノブレス・オブリジの精神を求めたい - 木走日記


木走さんのエントリの根拠は日銀内部の個人的な情報源から聞いた話だと言うことなので直接の検証は困難なのですが、もしこの話が事実だったとしても福井総裁がそれを認めるはずはないでしょうから、野党やマスコミなどが別ルートでこの話の真偽を確認しない限り、結局この件は藪の中ということになってしまうのでしょう。
ただ、もし福井総裁が総裁就任後も村上ファンドのアドバイザーを務めていたのであれば、それは現在議論になっている1000万円の出資よりもより深い村上ファンドへの関与ということになり、明らかに日銀の中立性に抵触することになるでしょう。


やっぱりこんな脇の甘い人物を日銀総裁の地位につけてしまったのが、そもそも間違いだったのでしょうね。この件で日銀が独立性を事実上失ってしまっても、それは身から出た錆であると言うしかないでしょう。一般的には中央銀行の独立性は望ましいことなのでしょうが、日本に限って言えば、無能さと倫理観の欠如をさらけ出した日銀が独立しているよりは、まだ政府の指図を受けている方がマシなのかなという気もしてきます。