Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

麻生総理、GJ!

 【パタヤ(タイ中部)=伊藤彰浩】タイ・パタヤで開催中の東南アジア諸国連合ASEAN)の関連会議は11日、アピシット首相退陣を求めるタクシン元首相派のデモ隊が会議場に突入するなど大混乱に陥り、首相がその後の全会合の中止を決めるとともに、非常事態を一時宣言した。

 12日に予定された東アジア首脳会議などが流れた。前代未聞の事態となり、関係国の間に落胆が広がっている。タイは「ほほ笑みの国」のイメージが傷つき、国際社会の信用が失墜、観光産業への打撃も避けられない。

 デモを行ったのはタクシン派の実動部隊「反独裁民主戦線(UDD)」。約1000人が11日正午(日本時間11日午後2時)ごろ、シンボルカラーの赤いTシャツを着て、日本とASEANの首脳会議などが予定されていたメーン会場「ロイヤルクリフビーチリゾートホテル」の施設に、正面玄関ガラスを破って乱入し、記者室にもなだれ込んだ。アピシット首相のほかホテルに集まっていた各国首脳は屋上からヘリコプターで脱出し、近くの軍飛行場に逃れた。

 アピシット首相は声明を出し、「各国首脳の安全確保、事態の正常化が政府の責務だ」と、会合の中止を表明、パタヤを含むチョンブリ県に非常事態を宣言した。デモ隊は会合中止が発表されると、ホテルを退去。非常事態は同日夜解除された。治安当局筋によると、デモ隊と警察隊との午前中の衝突で10人が負傷した。

 一連の会合は、金融危機への対応が焦点。タイ内政の混乱が、首脳同士が危機打開に向け結束を示す機会を奪った形で、地域経済への負の影響も大きい。

 この騒動で、日中韓3か国とASEANによる首脳会議も中止された。日本に関連する2国間会合は中韓首脳の宿泊ホテルが午前中、デモ隊に囲まれたため、日中、日韓の各首脳会談が予定時間をずらして同日午後、行われた。日中韓首脳会談は1日前倒しして同日中に行われた。

 デモ隊は会議を粉砕した余勢で、首都バンコクでも抗議活動を継続する構え。
(2009年4月12日01時48分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090411-OYT1T00553.htm



タイ・パタヤで予定されていたASEAN諸国と日中韓3か国の首脳会議は、タイのアピシット政権に反対する元タクシン首相派団体「反独裁民主戦線(UDD)」のデモによって、中止に追い込まれてしまいました。
そんな中、日中韓首脳会談は予定を変更しながらも、辛うじて開催にこぎ着けました。


ネットには載ってないようですが、4/12の読売新聞によると、麻生総理が泊まっていたホテルはデモ隊に囲まれた中韓首脳の宿泊ホテルの近くにあって、麻生総理はデモ隊が移動した間隙を縫ってそちらのホテルに出向き、会談を実現させたそうです。


国連安保理北朝鮮非難について詰めの議論が行われている状況で、何が何でも日中韓首脳会談を実現させようとした麻生総理の努力は、評価されても良いと思います。なにしろ、他の会談や会議は全て中止に追い込まれた状況でしたからね。


麻生総理もそれを支えた外務省も、今回はGood Job!でした。