Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

最近、気になってること

少し前に、ぐっちーさんがノーベル経済学賞受賞者であるマンデル教授が来日したときに通訳として同行し、小泉首相と会談したときも同席したという記事を読みました。


マンデル先生とディープインパクト - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
珍道中は続く - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
帰途へ・・・ - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら


ぐっちーさんには早くマンデル教授の詳しい話を書いて欲しいです。あと、溜池通信で紹介されていた、オフ会のマンデル博士随行録を生で聞きたかった…(笑)


まあそれはおいておくとしても、この記事で一つ気になってるのは、実は小泉首相はマンデル教授と差しで議論できるほどマクロ経済に詳しく、しかもわざわざマンデル教授を官邸に招くほどこの分野に関心が深いと言うことです。
これまで小泉首相はマクロ経済に疎く関心も薄いという印象がありましたから、これはちょっと驚きでした。
ただ、就任当初に国債発行30兆円枠を政策に挙げたにも関わらず結局守れなかったことから考えると、就任当初からマクロ経済に詳しかったとも思えないです。もし詳しければ、財政削減を行うにしてももっと柔軟な枠組みにしたでしょうから。
そう考えると、小泉首相国債発行30兆円枠の失敗を教訓としてマクロ経済の重要性に目覚め、猛勉強をしたのではないかという気がします。身近に竹中大臣といううってつけの教師もいたことですし。(笑)
そしてその結果、小泉首相はデフレ対策を重要視するようになりましたが、構造改革の看板を掲げているため財政の拡張や国債日銀引き受けの大幅な増加のような政策を取ることが出来ず、その結果採用されたのが2003年の大規模な為替市場介入と非不胎化政策だったのではないかと思います。


そしてマクロ経済への関心は今でも続いているわけですが、わざわざこのタイミングでマンデル教授を招いたと言うことは、任期中にまた何か仕掛けてくるのではないかという気がします。
日銀は明らかに量的緩和解除(;´Д`)ハァハァですしw、次期政権での増税への圧力も強まってることを考えると、首相としてはここはデフレ脱却と景気回復を確実にしたい局面でしょう。
また、小泉首相は元々財政の持続性を重視する人だと思いますが、デフレのままでは財政破綻は避けられないことはマクロ経済を理解していれば理解できることです。だからかつてbewaadさんが論じたように、財政の持続性のためにはリフレ政策が必要だということになります。


http://bewaad.com/20050823.html#p01


ここからは僕の(半ば願望混じりの)予測なのですが、小泉首相は日銀に対して「量的緩和解除を行うなら、代わりにインフレターゲットインフレ目標値を設定してくれ」と要求するのではないでしょうか?経済財政諮問会議が春に出した「21世紀ビジョン」にインフレターゲットが入ってるのも、そこへの布石のような気がします。
まあ、この予測が当たるかどうかは分かりませんが、小泉首相は財政・金融政策で任期切れまでにもう一つ何か仕掛けてくるのではないかという気がしてなりません。
それを知るためにも、ぐっちーさんのマンデル教授の詳しい話を早く読みたいです。もっとも僕が気にしているような部分は表に出せないのかもしれませんが。(苦笑)