年の終わりに
しばらく更新をさぼっていたら、大晦日になってしまいました。
最近あったネタで興味深いのは、やはり教育再生会議の野依良治座長の「廃塾令」発言ですね。政権を握った右派勢力が最重要課題と位置づけている教育改革、その責任者の一人として選ばれた人がこのような床屋政談発言をして失笑されるというのは、右派の力量のなさや人材の乏しさを象徴しているように思います。右派知識人がかつての左派のような内ゲバに陥っていることもありますし、この様子だと近いうちに左への揺り戻しが始まるのかもしれませんね。
そもそもここまで右傾化が進んだ背景として、バブル崩壊以降の金融財政政策の失敗による不況の長期化のために日本がゼロサム社会となってしまった結果、強者弱者入り乱れた富の奪い合いが激しくなり、それを正当化する思想として右派思想が求められたことがあると思います。今は景気が少しずつ回復している状況なので、日銀が下手に利上げを急いで景気回復を潰さなければ、日本は安定成長に戻って、富の奪い合いも和らいでくるでしょう。そうなると右派思想の需要は小さくなるので、これ以上の右傾化の可能性は小さいと思います。
今年から来年は日本が戦後最も右傾化した年として記憶されるのかもしれませんね。