Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

日銀発世界同時株安?

一昨日から昨日にかけて世界を襲った同時株安ですが、日銀の利上げが原因ではないかという説があるようです。

〇その背景には、先週の日銀による利上げがあったのではないか。確かなことは分かりませんが、世界的な余剰マネーの一因に円キャリートレードがあったことは間違いないでしょう。G7会合の前後には、「それがあるから日銀は利上げすべきだ」という声が欧州方面から聞こえてきた。考え過ぎかもしれませんが、本石町方面では本日は祝杯をあげたのではないでしょうか。その心は、「やっぱり上げて正解だった」「バブルが小さいうちにつぶしたのは、われわれの功績」、そして「下手をすれば利上げができなくなるところだった」。(←ここ、笑うところですからね)

かんべえの不規則発言<2月27〜28日>(火〜水)

 さて、日銀戦犯説である。私自身はそうは思わないが、そういう見方が浮上する可能性はある。まずは、利上げのロジックが容疑となる。バブル抑止の理屈を半分掲げて利上げした手前、世界株安がバブル崩壊となったら、日銀がそうしたかのように見える。特に円キャリーが世界中に投機マネーをばら撒いていると主張する向きは、利上げ→円キャリーの巻き戻し→投資マネーの退潮という理屈を振りかざしそうだ。FTなんかそういう論調掲げそう。

世界同時株安、円キャリー(借り?)取引、そして日銀 : 本石町日記


もし、このような見方が世界に広まってしまうと、世界中の株式市場が日銀の利上げリスクを見ることになるでしょう。日銀の金利一つで円キャリートレードが巻き戻されて、世界中の株価が暴落するわけですから。そうなると日銀の発表や会見内容が世界中から注目され、その分かりにくさや筋の通らなさが世界中の非難を浴びることになるでしょうね。そんな理解できない中央銀行に株式市場の安定を委ねても良いのかという議論に発展するかもしれません。
日銀がそのような批判にどこまで耐えられるのか、ちょっと見てみたい気もします。w