Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

「嫌韓」の理由(中国編)

2007年12月12日、新快報は「文化をめぐる中韓の戦い」と題した連載を開始した。近年繰り返される文化起源世界遺産申請をめぐる争いを取り上げているが、特に近年韓国の一部学者が主張している「漢字韓国起源説」に注目している。

近年、韓国では「中国文化が実は韓国起源だ」との主張が相次いで発表されている。儒教の始祖である孔子や古代の美女・西施、中国医学の名著「本草綱目」の著者・李自珍はみな朝鮮人で、そればかりか漢方・風水などの中国文化も半島起源だという。これらの韓国起源説はたんなる主張で終わらず、国際連合教育科学文化機関ユネスコ)に世界遺産として登録しようとする動きも見せていると中国では警戒されている。実際、韓国の「江陵端午祭」が世界無形文化遺産に登録されたことは中国に大きな衝撃を与えた。

今、特に注目を集めているのが「漢字韓国起源説」。去年10月10日、朝鮮日報は韓国ソウル大学の朴正秀教授による「漢字は朝鮮民族が発明した」との学説を紹介した。同教授は半島で生まれた漢字が大陸に持ち込まれ、現在の中国文化を形成したと主張し、韓国政府に漢字の復興と世界遺産申請とを求めているという。

先日、国際先駆導報は「あまり好きではない国」とのアンケート調査1位に韓国が選ばれたと報道したが、ネット掲示板を中心に韓国の「中国文化略奪」ともいえそうな動きに反発が強まっている。

エッ!「漢字は中国起源」じゃないの?韓国の“文化略奪”?に...|レコードチャイナ

日本文化の様々な物を韓国起源だと主張している韓国人がいることは、日本における嫌韓の一因となってますが、最近は同じようなことを中国に対しても言っているようです。しかもただ言うだけではなく、世界遺産登録まで画策しているとか。
古代からの歴史を持つ中華文明とその成果は中国にとって最大の誇りですから、それをまともな根拠もなく韓国起源と主張されることは、中国人にとっては耐え難いことでしょうね。

 10日付の中国紙、国際先駆導報によると、同紙などがインターネット上で「隣国の印象」についてアンケートした結果「あまり好きではない国」のトップは韓国(40.1%)で、2位は日本(30.2%)だった。

 「最も好きな国」のトップはパキスタン(28.0%)だが、日本(13.2%)もロシアに次いで3位。日本は双方の設問で上位に入り、関心の高い国といえそうだ。

 調査には過去約4カ月間で、約1万2000人が回答したという。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/071210/chn0712101322001-n1.htm

中国でもインターネットはナショナリズムが強いところですが、その場所で日本以上に韓国が嫌われているというのもすごい話です。韓国は別に中国を侵略したわけでもないのに。
過去の日本の侵略の記憶よりも、現在の韓国の傍若無人さの方が、中国人にとっては気に障るのでしょうね。
最初のニュースで言っている「韓国の『中国文化略奪』」もその一つなのでしょう。


日本の場合、中国から嫌われている主な要因は過去の侵略とそれに関する歴史認識の違いであり、現在の日本については、「最も好きな国」の3位に入った事が示すように、好感を持たれている部分もあります。
一方、韓国の場合、中国から嫌われている主な要因は現在の韓国に関することでしょう。だから案外、中国における反日よりも反韓の方が、より深刻な問題なのかもしれませんね。