Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

民主党の経済政策雑感

衆議院が解散されて政権交代の可能性が高まってきているので、民主党について何か書こうかと思ったのですが、今考え直してみても、やはり以前書いたものと同じ考え方でした。


危機意識のない民主党 - Baatarismの溜息通信


民主党の金融・為替政策関係の有力者の発言を集めたこの記事を見ても、やはり円高金利の正常化(=利上げ)こそが正しいと考えているようですね。


情報BOX:民主党幹部の金融・為替政策に関する発言 | Reuters


こういう考え方が変わらない限り、民主党には景気回復は期待できないと思います。
実際の行動や言動としては、そのうち「出口政策」を声高に叫んで、日銀に利上げやバランスシート改善(つまり国債や証券の売却)を求めると思います。そしてそのときは、「金融政策が財政政策に縛られるのは独立性に反する」などと理屈をつけて、自分こそ独立性を擁護する者だと主張しながら、実際には自らの発言で日銀の行動に口先介入して、独立性を侵害すると思います。
また、円高はできるだけ放置しようとするでしょう。それで輸出企業が打撃を受けたり、失業率が上がっても、「日本経済を筋肉質にする」というお決まりの清算主義的理屈を持ち出すでしょうね。円高経団連の中心である輸出企業を弱体化させると言う点も、経団連と対立している民主党にとっては悪くない展開でしょう。そこに景気悪化の打撃を受ける国民生活に対する目配りは期待できないでしょうね。


ただ、外交・安全保障面では他国との関係もあって、多少は政策転換も打ち出しているようです。以前取り上げた内容の中で、米国債の問題については同じような政策転換もあると思います。
ただし国内の金融政策ではそれも期待できないでしょうね。日本が円高政策を取っても他国にとっては大して痛くはないので、国際的な圧力も期待できませんから。
このような民主党の金融政策が改まらない限り、僕は民主党は支持できません。