Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

ネットからの弁護士懲戒請求は違法か?

 インターネットを利用した裁判の弁護人に対する懲戒処分を求める請求が相次ぎ、法曹界に波紋が広がっている。

 山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の弁護人に対する懲戒請求が、弁護人の所属する法律事務所や所属弁護士会にメールで多数送られていることが分かり、有志の弁護士508人が19日、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した。懲戒処分を求める請求は計数百件に上るという。

 この懲戒処分の請求活動は、事件への関心の高さから複数のサイトで取り上げられ、一部からの参加呼びかけに応じて広まったらしい。

 ネット上には、懲戒処分請求の理由として「弁護人らは意図的に裁判を遅らせている」「被害者感情に配慮すべきだ」「持論の死刑廃止論を特定の裁判に持ち込むべきではない」などと、弁護人らに批判的な書き込みが目立つ。

 意見の中に、裁判の弁護人への懲戒処分を呼びかける書き込みがあり、弁護人21人の所属する法律事務所や所属弁護士会の名称が明記されていた。また、懲戒処分を求める書面のフォームまで出回っており、これを使った請求が各弁護人の所属弁護士会に届いているという。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/57939/

※安田弁護士(死刑廃止派)の意見(弁護団は21人で構成)
・「遺体の強姦は、生き返らせるための魔術的儀式」
・「強姦目的じゃなく、優しくしてもらいたいという甘えの気持ちで抱きついた」
・「(夕夏ちゃんを殺そうとしたのではなく)泣き止ますために首に蝶々結びしただけ」

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/991523.html

山口県光市の母子惨殺事件の弁護士の発言に対してネットで批判が沸騰し、弁護士会に対して懲戒請求が殺到したため、500人以上の弁護士が懲戒請求の中止を求めるアピールを出す事態になっているそうです。

最初はこの騒ぎはブログの炎上や「ネットイナゴ」の一変種かと思っていたのですが、実はこの騒ぎはTV番組行列のできる法律相談所で、橋下弁護士が「誰でも懲戒請求できる」と発言したことが発端となったそうです。

 橋下弁護士がテレビの番組で、光市母子殺人事件にからんで、誰でも懲戒請求できるとコメントしたことから、弁護士会に懲戒請求が相次いでいるらしい。しかし、橋下弁護士は、安易な懲戒請求が違法行為となり、損害賠償の対象となることの説明はしなかったのだろうか。もし、しなかったとしたら、橋下弁護士不法行為を煽る行為を行ったのであり、橋下弁護士こそが懲戒の対象となるべきだと思う。

橋下弁護士の口車に乗って光市事件弁護団の懲戒請求をしたあなた、取り下げるべきだとアドバイスします! - 情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

このブログによるとこのような懲戒請求の濫用は違法行為となり得るようですが、今回の件は裁判に持ち込まれる可能性があるのでしょうか?そしてもし裁判になった場合、どう判断されるのでしょうね?

訂正

TV番組が「行列のできる法律相談所」というのは僕の思い違いだったので、訂正しました。