着うたのビジネスモデルは本当に確立しているのか?
@miyagawa 今日の審議会で「違法化みたいに法律変えるなら、米国みたいにMySpace Musicやるとかそういう適正に音楽楽しめる環境作れば消費者の反発は少なくなると思いますよ」と言ったら「日本は着うたのビジネスモデルが固定化しちゃってるから無理(←意訳)」との回答が。
Twitter / 津田大介: @miyagawa 今日の審議会で「違法化みたいに法 ...
一方、30条改正に反対しているジャーナリストの津田大介氏は、「法改正後の流れとして、30条の制限がすべての著作物に適用されることになる」と懸念を表明。さらに、ダウンロード違法化を進める代わりとして、SNS世界最大手の米MySpaceが提供する音楽サービス「MySpace Music」のように、ユーザーが合法的に音楽を楽しめる環境を整えるべきだと訴えた。MySpace Musicでは、自らのプロフィールページに好きなアーティストの楽曲のプレイリストを作成し、音楽を再生することが可能。スポンサーの広告費によって、楽曲のフルコーラスが無料ストリーミングで楽しめる。
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ネットからの著作物のダウンロードが違法化される方向になったようですが、これに関連して津田大介氏が「米国みたいにMySpace Musicやるとかそういう適正に音楽楽しめる環境作れば消費者の反発は少なくなると思いますよ」と言ったところ、著作者側からは「日本は着うたのビジネスモデルが固定化しちゃってるから無理」という意味の回答があったそうです。
ただ、次のような記事を読むと、その「着うたのビジネスモデル」が本当に確立しているのか、疑問に思えてきます。
――お話を聞いていると、あまり公式サイトのことが出ていないような気がします。例えば、有料の着うたやゲームなどは、どの程度使っていますか?
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Eさん
有料はないなぁ。
Aさん
着うたも使わないですねぇ。歌を着信にする意識があんまりないので……。今はバイブすら鳴らないようにしています(笑)。
Bさん
前は有料のゲームをダウンロードしていたんですけど、DSを買ってからやらなくなりましたね。
Eさん
音楽は大体掲示板からですね。そこそこいい音質なので。そこで無料なので、有料はありえないです。
――では、音楽CDを買ってケータイに取り込むということもあまりしないのでしょうか?
Aさん
CDはほとんど買わないです。YouTubeで落としたのを変換して、iTunesに入れてるので。iPodは持ってませんが、音楽はケータイで聞いてます。
Eさん
CDを買うのは、ファンのアーティストのものだけですね。あとはYouTubeって感じです。
(中略)
■ 座談会を終えて
とは言え、彼・彼女らにとって、ケータイコンテンツが“無料”なのは当たり前。全員が「有料サイトはありえない」と口をそろえるのは、公式サイトが10 代〜20代前半の取り込めていない状況を、色濃く反映している。あまりほめられたことではないが、着うたフルのような音楽ですら、無料サイト(=違法掲示板)からダウンロードしているのが現状だ。
ここまで正規の有料サイトが利用者から敬遠されているとなると、「日本は着うたのビジネスモデルが固定化しちゃってる」とは到底言えないと思うのですが。むしろ消費者の反発によって「違法ダウンロード」が「固定化しちゃってる」と言うべきかもしれません。
こういう状況を改善するには、「ダウンロード違法化」だけでは効果がなく、津田氏が言うようなユーザーが合法的に音楽を楽しめる環境の整備が必要だと思うのですが、音楽業界はまだまだ実態を見てないのでしょうねえ。