Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

人口減社会は明か暗か、という話

山口 浩さんのブログで、朝日新聞で「人口減社会は明か暗か」というテーマの対談が行われたと紹介されていました。僕もこの対談を読んだのですが、山田昌弘氏と堺屋太一氏の認識が大きくすれ違っています。


H-Yamaguchi.net: 人口減社会は明か暗か、という話


ただ、これを読んで思ったのは、ニートやフリーター、下層社会といった最近ホットな問題は、次の2つに集約できるのかなということです。

  1. 今後、経済成長を維持して、日本がゼロサム社会に陥らないようにできるか?
  2. 若い世代に、自分の生活や能力を向上させようという意欲を持たせることが出来るか?


1.はマクロ経済政策の問題ですが、適切な経済政策が実施させれば経済成長は可能でしょう。ただ、今の日本では、経済成長の重要性が軽視されて社会制度改革ばかりに関心が向かうという、ゼロサム社会を前提とした考えが横行してますから、その点を変えなければなりません。
2.は社会のインセンティブ設計の問題だと思いますが、むしろ元々若者が持っている意欲を奪うような逆インセンティブが社会に多いことが問題だと思います。深刻な問題では差別や貧困など、もっと身近なところでは若者にいつのまにかあきらめを植え付けるような慣習や思想、逆に若者を甘やかして意欲を失わせるようなこともあるでしょう。そのような逆インセンティブをいかに見つけて取り除いていくかが重要だと思います。