Baatarismの溜息通信

政治や経済を中心にいろんなことを場当たり的に論じるブログ。

やはりクルーグマンは正しかった?

1993年、ポール・クルーグマンは、イグノーベル賞授与式の「ハイゼンベルグ(不)確定性講演」において、地球が対宇宙貿易において巨額の貿易赤字を抱えていると指摘しました。

MIT 経済学部は、世界経済危機の謎をついに解明いたしました。世界各国の昨年の輸入額と輸出額をそれぞれ合計すると、輸入が輸出を1,000億ドルも上回っているのです! これがどういうことかおわかりでしょう。これはすなわち、われわれが惑星間貿易において、全地球的に巨額の貿易赤字を出しているということにほかなりません。だからロス・ペローはまちがっていたわけです。あの巨大な吸い込む音はメキシコからきているのではないのです――宇宙からやってきているのです。アメリカ人の職を奪っているのは、うちゅーじんたちだったのです。

Paul Krugman: Hisenberg (Un)certainty Lecture

そして最近になって、この指摘を裏付けるような事実が発覚しました。何と、アポロ計画で月探査船が地球に帰還したとき、宇宙飛行士たちは税関の検査や税関手続きを受けていたのです。

「税関」とは何かというと、関税などの徴収、輸出入貨物の通関、密輸の取締りなどを行うことで秩序ある貿易を維持するための機関です。海外旅行の際などにお世話になっているので知っている人も多いはず。

つまり、この税関というのは国外に出た者が国内に持ち込むあらゆる物品をチェックするわけですが、その行き先が地球上以外、すなわち月などでも適用されており、なんとアメリカでは月から帰還した宇宙飛行士に対しても税関の検査や税関手続きが実際に行われていたとのこと。

月から帰還する宇宙飛行士も旅行者と同じく「税関」を通る - GIGAZINE

地球が対宇宙貿易において巨額の貿易赤字を抱えているのであれば、当然地球側は貿易障壁を設けて宇宙からの輸入を制限しようとするでしょう。そうなると宇宙から地球への密輸が盛んとなりますので、地球各国の政府は当然密輸を取り締まろうとします。宇宙飛行士が税関検査を受けたのも、その一環と考えれば納得できますね。


ただ一つ残念なのは、この事実を3月中に知ることができなかったことです。もし知っていれば、格好のエイプリルフールネタとなったのですが。w