Baatarismの溜息通信

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画期的なビットコイン採掘法が発表される

4月1日、米ゴールドラッシュ大学のリーバイス教授は、ビットコインの「採掘」を飛躍的に効率化する新たなアルゴリズムを開発したと発表した。
このアルゴリズムは、19世紀に金の精錬に技術革新をもたらした青化製錬法にちなんで、「シアン・アルゴリズム」と名付けられている。
ビットコインの「採掘」とは、ビットコインの取引を承認する作業であり、ブロックチェーンと呼ばれるビットコインの取引記録に新たな取引のブロックを繋げて追加していく作業である。ブロックを取引記録の末尾に正しくつなぐためには、繋ぐためのキーとなる値を見つけないといけないが、そのためにはランダムな値に対してハッシュ関数を何度も計算して、偶然キーとなる値が得られるまで繰り返すしかなかった。
今回のアルゴリズムは、このキーを探索する過程を効率化して、ハッシュ関数計算の回数を大幅に削減するものである。詳細については特許申請中ということで説明されなかったが、すでに単純な繰り返しに比べて100倍以上の効率化が達成されており、今後アルゴリズムの改良によって1万倍の効率化も目処がついているとのことであった。


リーバイス教授はすでにこのアルゴリズムを商業化するための企業を設立しており、今後はこの技術を使ったビットコイン採掘ソフトの販売や、クラウドサービスの提供を行う予定である。
リーバイス教授は「かつてのカリフォルニアのゴールドラッシュでは、金を採掘する人よりも、ジーンズを発明して彼らに売った人の方が、富を築いたと言われている。私もビットコインの採掘人にジーンズを売っていきたい。」と語り、会場の笑いを誘っていた。

このアルゴリズムが実用化されると、従来の方法によるビットコイン採掘者は、新アルゴリズムを導入した採掘者に太刀打ち出来ないのは明らかである。そのためこの発表に対してビットコイン支持者達は反発しており、「リーバイス教授は「シアン・アルゴリズム」をオープンソースとして公開すべきだ」という声が相次いでいる。


画期的なビットコイン採掘法が明らかに - Tired.com


ちょっと疑問に思ったのですが、ビットコインブロックチェーンを繋ぐためのキーの探索は、アルゴリズム次第で効率化可能なのか、それとも効率化は数学的に不可能であると証明されているのか、どちらなんでしょうね?ハッシュ関数を逆計算することはできないようですが。